高原のビーチサッカー~ビーチサッカー連盟便りVol.80~

  • 掲載日:2024.09.30
  • カテゴリ:蹴球通信
全国のビーチサッカーファミリーの活動をリレー形式で伝える【ビーチサッカー連盟便り】(「JFA News」『蹴球通信』欄内)。
2024年9月号は、北信越ビーチサッカー連盟(長野県所属) 成田 和彦さんからのメッセージです!

高原のビーチサッカー~北信越ビーチサッカー連盟成田和彦さん

山の日を含む8月10・11日の2日間、長野県の駒ケ根高原にある森と水のアウトドア体験広場で「第11回ビーチスポーツ指導者講習会(JBSF主催)」が開催されました。
JFA・SMCダイレクターの坂口淳氏による「協働」をテーマとした座学では、年齢もサッカーとのかかわり方も多様な受講者たちの間で積極的な対話が生まれました。サンドグランドで行われた演習は、女子JYとU12サッカーチームを招いてのクリニックと交流戦の運営でした。日本代表の長廉太朗氏(レーヴェ横浜)、国際審判員の浜辺篤伸氏による技術指導と競技規則の説明により、参加者全員が安全で楽しくプレーすることができました。とても充実した講習会になったと思います。
海のない長野県でビーチサッカーを始めたのは2011年です。それまでに私は審判員として全国大会に参加していましたが、そこで出会ったビーチサッカーには、新鮮さとともに、どこか懐かしさも感じていました。輝く太陽、青い空、心地よい風、選手たちの笑顔…子供の頃の夏休みの一番いい思い出がそこにあったように感じられました。そして、この素晴らしいサッカーをぜひ故郷長野でもと決心しました。
山あり谷ありで続けて来た駒ケ根高原でのビーチサッカー。そこには当然、笑顔ばかりがあったわけではありません。先の講習会内のU12交流戦でも、大敗して泣き出した選手がいました。思いどおりにできない、仲間に思いが伝わらない、押さえられない感情が爆発したのでしょうか。
新型コロナ禍以降、チーム数が揃わずJFA全日本ビーチサッカー大会長野県大会が開催できない年が続いています。その中で、サンドグランドが確保できた日には、自由参加のビーチサッカー体験会の開催を続けています。この体験会は、サッカーほかスポーツ経験の有無、年齢やジェンダーなど気にせず、参加者全員で楽しめることを目指しています。そして、来た時よりもキレイなサンドグランドにして帰ることを参加者同士の約束としています。
森と水に囲まれた小さなビーチに来ると、様々な人と出会い、泣いたり笑ったりいろんな経験ができる。そして、またハダシでボールを蹴りたくなる、もっとチャレンジしたくなる、思いをめぐらせば心があたたかくなる。高原のビーチサッカーがそのように育っていったらいいなと、私は思っています。
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