全国のビーチサッカーファミリーの活動をリレー形式で伝える【ビーチサッカー連盟便り】(「JFA News」『蹴球通信』欄内)。2023年7月号は特別寄稿として、ビーチサッカー日本代表として活躍している、上里琢文 選手(東京ヴェルディビーチサッカー/関東ビーチサッカー連盟所属)からメッセージをいただきました。
きらめきを求めて
上里 琢文(東京ヴェルディビーチサッカー)
プロサッカー選手としての引退を決意したとき、先輩から誘われて挑戦することになったビーチサッカー。ただ、本格的に取り組もうと決断するのには少し時間が必要でした。サッカーに懸けて生きて来たからこそ、中途半場な気持ちで取り組みたくはなく、将来への不安もありました。しかし、「ピッチは違っても日本代表としてプレーするという夢に人生を賭けてみたい!」という気持ちが膨らみ、ビーチサッカーの世界に飛び込みました。
私が思うビーチサッカーの魅力は、ピッチが狭いことから攻守の切り替えが速く、シュートシーンが頻繁にあることです。それもオーバーヘッドキックなどダイナミックなプレーによるものが多く、サッカーを知らなくても見て楽しいスポーツだと思います。プレーヤーとしては、ボールを砂の上を裸足で蹴るのと芝生の上でスパイクを履いて蹴るのとでは勝手が違います。ビーチでボールが足になじむまでには練習を重ねる必要がありました。今、サッカー少年少女に伝えたいのは、「絶対ビーチサッカーを練習に取り入れた方がいいよ」ということです。裸足でプレーすることで、ボールコントロールは確実に良くなりますし、砂の上だから転んでも痛くありません。難しい技術にもどんどん挑戦できていいことづくしです。
2023年はビーチサッカーW杯イヤーです(※2024年2月15日~25日に日程が変更。開催地:ドバイ/UAE)。日本は3月にアジア予選を勝ち抜き出場権を獲得しています。私は前回のロシア大会で幸運にも日本代表に選ばれ、準優勝メンバーの一員になることができました。本大会出場メンバーにも選ばれるよう、危機感を持ちながらトレーニングに励んでいます。
日本はビーチサッカーW杯の常連国ですが、それもこの世界に入るまで知りませんでした。素晴らしい歴史を築いてきた方々をリスペクトすると同時に、日本ビーチサッカーがさらに発展するためには、競技に関わる人が変わっていく必要があるのかなと感じています。私自身、日本代表としてプレーすることで、例えばJリーグ選手がビーチサッカーをセカンドキャリアの選択肢とする、さらにはプロリーグが設立されるようなきっかけになればと思っています。そして、生まれ育った宮古島の子供達にも夢を見させてあげられるのでは、と。小さな島からでも日本代表として勝負できる、夢を持とう!できるんだよ!と証明したいのです。
ビーチサッカー日本代表に選ばれたら、チームの勝利の為に全力を尽くしたい!!世界一になりたい!そして、ビーチサッカーという、きらきらした世界を子供たちに見せたいと思っています。
JFA News 購読お申し込み
蹴球通信~ビーチサッカー連盟便り~アーカイブズ~