ニンジャBS~ビーチサッカー連盟便りVol.33~

  • 掲載日:2020.10.27
  • カテゴリ:蹴球通信

全国のビーチサッカーファミリーの活動をリレー形式で伝える【ビーチサッカー連盟便り】(「JFA News」『蹴球通信』欄内)。2020年10月号は、ニンジャBS(東北ビーチサッカー連盟所属/宮城県)代表、澁谷悠樹 選手からのメッセージです!

「ビーチサッカー普及と東日本大震災からの復興」

      ニンジャ宮城BS 代表 澁谷 悠樹

私がビーチサッカーと出合ったのは2006年、名取市長杯兼第1回全国ビーチサッカー大会(現、JFA全日本ビーチサッカー大会)の宮城県予選でした。当初はサッカー・フットサルをメインにし、夏の思い出として参加していたのですが、2009年の東北予選で2位になってから少しずつ意識が変わっていったのを覚えています。当時は全国トップクラスの強豪チームが他地域から東北予選に参加していたこともあり、全国大会の出場権獲得はかないませんでしたが、彼らが見せるビーチサッカー特有の技術や戦術には刺激を受けました。
大きな転機となったのは2011年3月の東日本大震災です。私も含めメンバーが居住していた地域(石巻市、東松島市、気仙沼市)は津波の被害が大きく、海水浴場の施設はほぼ壊滅的な状況となり、ビーチサッカーどころではありませんでした。
2012年の第7回大会で初めて全国大会に出場。チームとしてここからビーチクリーンや地域の海岸でできる場所を探し、少しずつ前進しながら普及と復興の取り組みを始めました。当初は、防潮堤が出来上がるまで、海水浴場や水回りの整備などはされていませんでした。もちろん、そのような中でビーチサッカーをするということに良い印象を持たれていなかったかもしれません。それでもビーチクリーンを行い、簡易ゴールを設置し、自分たちができる環境づくりに必死でした。
2016年からは行政と連絡を取り、自分たちのことだけではなく、地域の方々に必要とされるために何が必要なのか、何をすれば人を呼び込むことができるのか、それらをひたすらに考える日々が続き、2019年には気仙沼市にある小泉海水浴場の海開きに合わせてビーチサッカー体験会を開催できるまでになりました。2020年も多くの行事を予定していましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、開催できていません。逆にこの状況を利用して、体験会をどんどん開催していきたいと考えています。
2021年には、ビーチサッカー大会として気仙沼市長杯が開催される予定で、気仙沼市にとって大きな一歩を踏み出せる年となります。チーム一丸となって地域に必要とされるチームになれるよう、そしてビーチサッカーを1人でも多くの方に知っていただけるように活動を続けていきたいと思います。
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