全国のビーチサッカーファミリーの活動をリレー形式で伝える【ビーチサッカー連盟便り】(「JFA News」『蹴球通信』欄内)。2020年5月号は、caretta (カレッタ)(九州ビーチサッカー連盟所属/沖縄県)代表兼選手の眞鶴春香さんから、ビーチサッカーに寄せる思いと全国の女子ビーチサッカー選手に贈るメッセージです!
「すべてに感謝。」
caretta (カレッタ) 代表兼選手 眞鶴 春香
2010年に地元の沖縄県で開催された国際親善試合(ビーチサッカー日本代表対ビーチサッカーイラン代表)の観戦が、私とビーチサッカーとの出合いでした。サッカーやフットサルとは違った魅力に心を奪われ、自分でもプレーしてみたいと思うようになりました。仲間を誘って男子チームに加入しましたが、そのチームもメンバーが減っていき、最後は女子だけになってしまいました。それでもビーチサッカーを続けたいという気持ちが強く、残ったメンバーで「caretta(カレッタ)」を立ち上げました。チーム名はギリシャ語でアカウミガメを意味し、「海では動きが速くなる」ことにあやかりました。
チームには指導者がおらず、他に女子ビーチサッカーチームもありませんでしたが、地元の強豪チーム「ソーマプライア沖縄」の皆さんに基礎から教えていただき、ジュニア世代やエンジョイ志向のチームとのゲームを組んでもらいながら活動を続けてきました。また、地元で開催されるビーチサッカーの全国大会や国際親善試合などの運営をお手伝いさせていただく機会もありました。
ビーチサッカーが身近なものになるにつれ、「試合に出て勝ちたい」という気持ちも大きくなりました。男女混合の大会しかなかった頃は、ピッチで思いっきり自分たちを表現することができず、出場する度に悔しい思いもしていました。その後、全国各地で女子ビーチサッカーチームが誕生し、女子カテゴリーの大会も開催されるようになります。2019年3月、日本ビーチサッカー連盟主催の「第1回Beach Soccer地域女子チャンピオンズカップ」が沖縄で開催され、カレッタも出場しました。沖縄県は全国でも女子サッカー人口が多いことで知られています。カレッタの挑戦は、新聞やテレビなどの地元メディアにも取り上げていただきました。私たちは「琉球なでしこ」たちにビーチサッカーの魅力を伝え、大会を発展させたいという思いを抱きながら試合に挑みました。
しかし、今年3月に開催予定だった第2回大会は、新型コロナウイルスの影響で中止となってしまいました。チームや関係者の皆さんはとても残念がっていました。これまで、ボールを蹴れることは当たり前と思っていましたが、選手のみならず運営や審判員の方々など、関係する人たちが元気に顔をそろえてはじめて大会ができるのだと思い知らされました。
カレッタは、自分たちを取り巻く“すべて”に感謝の気持ちを抱きながら、ビーチでボールを蹴られる喜びと楽しさを伝えることができるよう、女子ビーチサッカーを盛り上げていけるよう取り組んでいきたいと思います。そして、みんながお婆ちゃんになってもハダシでボール蹴りを続けていきたいと思います。
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