JFA第14回全日本ビーチサッカー大会は9月8日(日)に大会最終日を迎え、準決勝の2試合と決勝戦が行われました。
9時半にキックオフした準決勝、ピッチAの対戦カードは、ドルソーレ北九州(九州3/福岡)とソーマプライア沖縄(九州2/沖縄)という九州対決となりました。先に試合を動かしたのは、ドルソーレでした。5分に畑丈二選手がゴールを決め、1点をリードします。一方のソーマプライアも、相手の中心選手である赤熊卓弥選手を封じ込め、試合の主導権を握っていきます。そして7分に江黒力選手、8分には坂崎大選手がゴールを決め、2-1と逆転に成功しました。しかし第2ピリオドの終盤には、赤熊選手にゴールを決められ、第3ピリオドを前に2-2と追いつかれます。
第3ピリオドでは、ソーマプライアのミスが目立ち、ドルソーレが多くのチャンスをつくりました。しかし、フィニッシュの精度を欠き、ゴールを決められません。すると33分、ソーマプライアはカウンターから江黒選手が出したパスを池宮城圭史選手がゴールに決め、再びリードしました。さらに35分にも坪谷亮太選手のミドルシュートが決まり、ソーマプライアが4-2で勝利。3大会ぶりの決勝進出を決めました。
ピッチBで行われたもう一つの準決勝では、東京ヴェルディビーチサッカー(関東1/東京)とレーヴェ横浜(関東3/神奈川)が激突しました。開始早々、東京Vは茂怜羅オズ選手が立て続けに2本のオーバーヘッドシュートを放つなど、GK城田優選手の守る相手ゴールを脅かし、試合の主導権を握っていきます。その流れのまま、3分に瀧口貴史選手がヘディングで先制点を挙げました。先制した東京Vは守備のスタートラインをハーフウェーラインに設定し、レーヴェにスピードに乗った攻撃をさせません。レーヴェはGK城田選手も含めて5人全員で攻めようとしますが、東京Vは逆にボールを奪ってから速攻を繰り出し、チャンスをつくりました。
そして第2ピリオドの18分には茂怜羅選手が左サイドで相手をかわし、強烈なシュートを決めてリードを広げます。その後もマテウス・ロペス・ドス・サントス選手が2ゴール、ベルナルド・ボテーリョ選手が1ゴールを加え、東京Vが5-0で勝利し、3連覇に王手をかけました。
ソーマプライアと東京Vという日本ビーチサッカー界を代表する名門対決となった決勝戦。先手を取ったのは、7大会ぶりの優勝を目指すソーマプライアでした。2分、ゴール前のこぼれ球を坪谷選手が押し込み、1点を先制しました。しかし、ここから日本ビーチサッカー界をけん引するスタープレーヤーが、圧倒的な存在感を放ちます。守備を固めようとしたソーマプライアに対し、3分に茂怜羅選手がミドルシュートを決めると、直後の4分にも同じような位置から茂怜羅選手がシュートを決めて一気に逆転しました。
茂怜羅選手の勢いはまだまだは止まりません。7分にもミドルシュートを決めてハットトリックを達成すると、第2ピリオドの14分にはワールドクラスのオーバーヘッドシュートで、リードを3点に広げました。エースの活躍で勢いづく東京Vは、15分にも川口敬介選手がボレーシュートでチーム5点目を決めます。対するソーマプライアもPKを前田裕太郎選手が決め、反撃に出ようとしますが、逆に東京Vに追加点を許すなど試合の主導権を握ることができません。
第3ピリオドでは、キックオフゴールを茂怜羅選手がたたき込み、開始わずか1秒で東京Vがリードを広げます。5点を追うソーマプライアも最後まで諦めずに戦い、第3ピリオドは2-2というスコアにしました。しかし、トータルでは8-4と東京Vが大差を付けて、3連覇の偉業を成し遂げました。圧倒的な力を見せつけ、3年間で公式戦無敗の東京V。来年は史上初の4連覇への挑戦することになります。
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