JFA 第13回全日本ビーチサッカー大会は10月14日(日)に大会最終日を迎え、準決勝と決勝が行われました。
午前に行われた準決勝では東京レキオスBS(関東3/東京)と東京ヴェルディビーチサッカー(関東1/東京)が対戦しました。試合の主導権を握ったのは東京Vでした。3分に茂怜羅オズ選手のゴールで先制すると、6分までに3点を立て続けに奪取。レキオスは得点源である後藤崇介選手を中心に打開を試みますが、序盤の3点が重くのしかかります。時間の経過とともに得点差は開き、東京Vが9-2で“東京ダービー”を制し、決勝への切符を手にしました。
もう一方の準決勝ではドルソーレ北九州(九州1/福岡)とレーヴェ横浜(関東2/神奈川)が激突しました。ドルソーレは開始直後にキックオフボールを右サイドに展開すると岡本功選手が右足を一閃。これがゴールネットに突き刺さり、ドルソーレが幸先良く先制します。その後、点差を広げ、26分に赤熊卓弥選手のゴールによって3点のリードを奪います。しかし、その直後にレーヴェの小川大輔選手、33分には平間直道選手がゴールを決めて1点差に詰め寄ります。最後まで同点を目指したレーヴェでしたが、ゴールは生まれず。ドルソーレが3大会ぶりの決勝に駒を進めました。
午後に行われた東京Vとドルソーレによる一戦は、決勝に激戦となりました。「ヴェルディを倒すためにこの1年やってきた」(稲田裕選手)ドルソーレが開始4分に宮本光選手が自陣から蹴ったFKを松岡吏選手が押し込み、先制点を挙げます。東京Vは6試合目にして初めて先制を許し、シュートを放つものの、枠を捉えきれないなど我慢の時間が続きます。それでも11分に茂怜羅選手がボレーシュートをたたき込み同点として第1ピリオドを終えます。
第2ピリオドでは思わぬ形でドルソーレが勝ち越します。18分に東京V陣内で赤熊選手がプレスをかけると、茂怜羅選手がGKに戻したボールがそのままゴールネットに吸い込まれます。その1分後にピッチ中央右から茂怜羅選手がループ気味のシュートを放ち、これがクロスバーに当たりながらもゴールに入り、同点とします。
迎えた最終ピリオドは慌ただしくスコアが動く展開となりました。29分に左サイドでボールを受けたキャプテンの稲田選手が決め、ドルソーレがリードを奪うと、その1分後に茂怜羅選手がハットトリック達成となるロングシュートをねじ込み、追いつきます。さらに1分後にはドルソーレのエース赤熊選手がPKを決めて、スコアは4-3でドルソーレが先行します。
追いついては勝ち越されの展開が続き、昨年のチーム立ち上げから公式戦無敗と圧倒的な強さを誇る絶対王者が土俵際に立たせれます。しかし、この大会のために来日したスペイン代表のローレンス・ゴメス・レオン選手がチームの窮地を救います。33分に左サイドからカットインしてシュート、34分に狙いすまして左足で、35分にはボールを浮かせながらドリブルで持ち上がりシュートを放ち、わずか3分間で3ゴールを挙げ、東京Vがついに逆転します。
ドルソーレも35分に岡本選手がボレーシュートを決め、1点差ににじり寄りますが、追いつくことはできず。6-5で東京Vが勝利し、2年連続でビーチサッカー日本一に輝きました。