Q:ビーチサッカーとの出会い・きっかけ
10年程前にトレーナーの佐藤義人さんに出会って、トレーニングと体を見てもらうタイミングがありまして、そこからずっと佐藤さんのところでトレーニング見てもらいながら、体を作っていました。
その中で、僕が欧州に出たのが 2016年の1月なのですが、その後ぐらいからヨーロッパのシーズンが終わった後、次のシーズンまでの3週間ぐらいですかね。 日本帰ってきてる間に、佐藤さんがビーチサッカーのチームで活動されてたっていうのもあるのと、結構ビーチのハードさっていうのはすごくいいトレーニングになっていたので、シーズンオフ期間中に佐藤さんのチーム(ドーサルM.FC/アシヤ)に参加しながら、そのチーム練習が終わった後にビーチでそのままフィジカルトレーニングしたりというのが、オフシーズンの過ごし方のルーティンになっていました。

Q:サッカーのトレーニングでもビーチサッカーはかなりプラスになっていたと思いますが、具体的にどんな効果がありますか?
やっぱり短い時間で高負荷をかけられるというのは一ついい点ですね。その中で動き方、かかと重心じゃなくて、つま先重心になるとか、反発がない状態でどれだけ動きを出せるかというところだったり。
普段ピッチで動いてるのよりもすごく高負荷がかかった状態でのトレーニングなのですが、体自体にそのダメージはむしろサッカーをするよりも少ないので。
高負荷がかかって、例えば乳酸が溜まってる状態でどれだけプレーできるかっていうのが割とこうすぐ作れるので。効果的だと思います。
やっぱりビーチぐらいの負荷がかからないと、本来効かせたいところに効かない、効いてなかったり、使えてなかったりするパートもあるので。 逆にビーチで刺激することで、普段のサッカーのピッチに戻った時に、より動きのスピードが上がったりとか、強さが出たりっていうのがあるので、場所が違うというよりかはビーチで使う筋肉というか、その負荷の状態で、よりサッカーで使えてない部分を鍛えるみたいなイメージなのかなと思います。

Q:今年3月に現役引退して、ビーチサッカーに転向した理由について
また、周りからの反応について
自分としては転向したつもりはなくて、引退してサッカーを辞める決断をしたのですが、その中で、全く何もしない状態よりかは、現状これまでビーチサッカーに参加させてもらっていたので、週末練習して、試合があったら出てというのは、続けてもいいのかなと思いました。
その中で引退してからも参加させてもらう形で話してた時に、チームからリリース出そうという話になり、リリースをしたところ思いのほか話題になりました。
僕や、チームメイトからしたら、今までとあまり変わってないのですが、確かに引退したというのと、ビーチサッカーのチームに入りました。みたいなのがインパクトとしてはあったみたいです。
ファンの方からは、ビーチサッカーでもこうしてサッカーしてる姿が見れるのはすごく嬉しいです。 みたいメッセージをいただきました。
Q:国際親善試合で、宮本恒靖会長が現地に来ていたがどんな話をされましたか
全然時間なくて。ほんと挨拶ぐらいで。ほんと久しぶりみたいな感じでした。
宮本恒靖会長とは、ヴィッセル神戸時代に2年間一緒にプレーしていました。
本当だから久々です。ほんと十数年ぶりぐらいで、ヴィッセルの時代ですと、2011年とかその辺ですよね、きっと。

Q:以前からビーチサッカーをやってきた中で、日本代表戦を戦った感想や印象について
やっぱり代表でプレーするというのは、すごく自分的には、嬉しかったですし、普段と違う、こうグッとこう胸にくる気持ちっていうのはすごく感じましたね。
サッカーの代表を経験しているので、その違いっていうのはとても感じました。ただ、会場もそうですし、選手たちもそうですし、雰囲気というか、よくいえば一体感みたいなのがあって、ビーチの良さというのはすごく感じました。 だからサッカーにはない一体感っていうのは感じましたね。
ビーチサッカーをずっと追っかけてらっしゃるコアな方たちが、ある一定層いて、そういったところで連帯感みたいなのを作っていただいてるのかなって思いました。
Q:ビーチサッカーの普及について
一方で、普及という点では、まだまだ本当に課題というか。可能性は今回見てて感じましたし、裸足で動くことは、体にとってとてもいいことだと思いますので、ビーチで(試合を)やるところとか、音楽かけたりとか、フェスっぽくしてるところとか、もっともっと認知されれば、来られた方がこんな楽しいんだって感じてもらえるんじゃないかなと思いました。
ですので、ほんとうにすごく可能性は感じますし。もっともっと認知されれば、ビーチサッカー自体がとても盛り上がっていくのかなっていうのは思いましたね。
ちょっとジャンルが違う気もしますが、バスケのリーグにちょっと近いのかなっていう感じはします。エンタメ性を取り入れながら、サッカーと違ってより得点も生まれるということと、オーバーヘッドだったり、アクロバティックで会場を沸かせるようなプレーっていうのもよく出ますし。イメージをもうちょっとこのような認知にされていくとまた変わってくるのかなっていうのを思いましたね。
連絡くれた方ではサッカー関係者もいたのですが、そういう方たちでもビーチサッカーがどういうものか把握されてない方も多かったです。そういう意味でも少しでも多くの方に触れる機会になったのかなと思います。

Q.これからのビーチサッカー日本代表について
ビーチサッカーの可能性をすごく感じたので、ビーチサッカーが普及、広がっていくためには、日本代表が強くなることは本当に大事なことだと思いますし、そうなっていくべきだなと感じます。その中で、もちろん僕が今回代表に入るにあたって、サッカー界から来ているので、その辺で選手たちに伝えれることだったり、できることが多いと感じました。
一方で今後、ビーチサッカーがより普及して欲しいと思っていますが、
全国リーグや地域リーグだったり、全国大会があるというのは知っていますが、どうしても試合数が少なかったり。
それぞれの選手が自分の所属しているチームで練習する、その練習量もチームによってバラバラなのでそういうところの難しさがあります。
僕自身その中で活動量とか、どれだけ自分がコンディションを上げれるのか。 またそれ以外も、自分たちで生活していく上での、仕事だったり、そういう部分との兼ね合いも考えた時に、どこまで力を入れられるのかなというのがまだ少し未知数なところがあるのかなと思います。

Q:今後の目標やビジョンを教えてください
所属自体は基本的にドーサルアシアで活動していくと思いますが、その中で個人的には裸足で動くことの大事さをいろんな世代に伝えていきたいという想いがあります。
特に育成年代は、子どもたちの大きなケガ。昔はあまり考えられなかったような大きなケガが子どもたちの中で増えてる一つの原因に、裸足で動く時間が少なく生活の中で靴で運動する。 サッカーでしたらずっとスパイク履いたりトレーニングシューズなどで、今は昔と違ってサッカーに費やす時間が増えている中で、シューズでサッカーをする時間が増えすぎていて、体が硬くなって大きなケガが増えている問題点がありますので、裸足で動く時間を増やすことによって改善できたらいいなと思っています。
社会問題じゃないですが、運動してる子どもたちの今後の未来の可能性を広げるためにも、裸足で動くという時間を増やしてもらいたいので、これからどれぐらいの量を、どれぐらいの時間を費やせるかわからないですが、そういう普及活動は間違いなく続けていきたいなと思っています。
その中でもちろん、しっかり時間をかけて自分がビーチの選手として、代表で代表を強くする力になれれば、それはすごくいいですね。
裸足でやる運動教室みたいなもの今していて、少年団に行ったり、イベントに参加して、そこで裸足で動いてもらっていて、サッカー関係なくいろんな子に来てもらって、裸足で動くことの大事さを一緒に伝えています。ビーチサッカーは本当に親和性がありますので、今後もこの活動を続けていきたいです。